GGF 17&Grid World 2006

昨日、今日とGGF(Global Grid Forum)とGrid World 2006に参加してきた。会場はどちらも有楽町駅前の東京国際フォーラムで、併催って感じだった。
GGFは世界中のグリッドの研究者が集まり、グリッドの今後の動向や標準化について議論する場である。GGFでは複数のセッションが並列に開催されていた。しかもかなりの数。毎回7並列くらいはあったかも。だからか、1セッションあたりの参加者は少ない。僕が参加した中では10人ほどしかいなかったのもあった。もちろん多いのもある。例えばGlobus Toolkit 4に関するセッションは一番大きな部屋で開かれ、50人近く参加していた。全体的にセッションの参加人数が多くないせいか、視聴者を巻き込んだ議論がすごく活発である。といっても英語が得意でない僕はあまり聞き取れなかったんだけども。もともとグリッドの今後や標準化についての話し合いがメインなので、学生にはあまり向かない内容だってことは前から聞いていたが、最先端の現場の様子を垣間見れただけでもいい経験だったかな。
Grid Worldは日本のグリッド技術の展示会。各社がグリッド製品を展示する展示ブースがあり、基調講演も行われる。基調講演は昼のAMDの話から聴いた。その直前までGGFセッションに参加してたので20分ほど遅れて入ったんだけど、ちゃんとお弁当もらえた。きちんと話も聞いたよ。今日参加した基調講演では一番面白かったかも。AMDIntelのプロセッサの構造の違いとか、AMDの今後のロードマップとか。あと、AMDのプロセッサが搭載されたシステム例として、東工大TSUBAMEが紹介されてた。そのほかの基調講演はフツーだったんだけど、聞いて思ったのは、NEC富士通もHITACHIも(日立のは明日なので講演は聴いていないのだけれども)目指している方向は一緒なんだなぁって。仮想化技術を用いたフォールトトレラントな集中管理型サーバーって点では。あまりグリッドらしくないよな。でも、「グリッド」の解釈は人によって変わって来るからね。例えばNECのシグマグリッドは統合(シグマ)と高可動性(違ったかな?だけど、グリッドのプロパティの1つを取っている)から名前を取っているらしい。
Grid Worldは展示もなかなか面白かった。だけど、AMDの基調講演でIBMがCellプロセッサを展示してる!って聞いてはしゃいで見に行ったところ、展示されていたのはCellを搭載したボードだけであり、しかもCellプロセッサはボードのカバーがかかっているところの内部にあるって聞いて、がっかりした。まぁ、配布資料にはCellプロセッサの写真はあったんだけど、実物が見たかったなぁ。
それにしても、GGFもGrid Worldもおかしな料金システムだと思った。僕はGGFには学生ボランティアとして参加させてもらったので、参加費はタダだったんだけど、通常料金は500ドルもかかる。一方Grid Worldは事前登録すれば無料、事前登録ない場合は5000円。どちらもタダだったのはラッキーだけど、なんなんだ。